EeePCへのUbuntu 8.04インストール手順
以前に紹介した、EeePC 4G-XのSDメモリカードまたはUSBドライブにUbuntu 8.04をインストールする方法をまとめました。
4GB SSDにWindowsXPを残したままインストールする方法になります。また、できるだけ本体側に変なものを入れないようにする(4GB SSDにブートローダーが入らないようにする)方法を載せています。
なのでインストール後は、EeePCのロゴ画面のときにESCキーを押して、SDメモリカード or USBメモリを選んで起動するという方法です。
インストールの際は、USB接続のCD-ROMドライブ使用を前提にしております。USBメモリからインストールする方法などもあるようですが、付属のリカバリディスクを使うのにも必要ですし、これを機会に買うのはいかがでしょうか。
■ eeeUbuntu 8.04のインストールディスクを手に入れる
ubuntuをEeePC用にカスタマイズしたeeeXUbuntuの8.04版が以下のサイトからダウンロードできます。
ライブCDの部屋
■ インストールディスク起動 → インストール
上のライブCDの部屋から「eeeXUbuntu 8.04」のCD-ROM isoファイルをダウンロードする(CDのアイコンをクリックするとダウンロードできます)。
上のCD-ROM isoをCD-ROMに焼きます。インストールさせたいSDHCカード(4GB以上)をEeePC本体に入れて、CD-ROMを光学ドライブに入れて起動。
ESCキーを押しながら立ち上げると、起動するドライブが選べます。
(光学ドライブがない人は、USBメモリからブートさせる方法があるようです)
言語を選ぶところがでてくるので、そこは「日本語」を選んでください。
「どのようにディスクを分割しますか」ときかれるので、写真のように、「ガイド‐ディスク全体を使う」とし、2つ目のCard Reader~というのを選びます。一つ目の4.0GB ATA~は内蔵SSDです。WindowsXPとおさらばしたい方以外は選ばないでください。
これがEeePC 901だと、3つ目が出てくるんでしょう。
次に、「あなたは誰ですか?」といきなり聞かれる画面が出てきますが、ログイン名やパスワードの設定をします。
さて準備ができました。あとは「インストール」のボタンを押せば開始・・・としないでください。
よく見ると、「インストール」のうえに「拡張」があります。このボタンを押すと、ブートローダーをどこに入れるか、と聞いてきます。
写真の中で「(hd0)」となっているところを「(hd1)」と書き換えてください。
ここまでやって、インストールを押してください。大体40分ぐらいするとインストールできます。
インストールが終わると、再起動するよう求められます。
■ インストール後の設定
さて、SDHCから起動しなくてはいけないので、「EeePC」のロゴのところでESCキーを押します。するとまた起動ドライブの選択画面になるので、インストールしたSDHCカードorUSBメモリを選んでください。
するとgrubというブートローダーが立ち上がります。どのOSを立ち上げるかを聞いてくるので、ubuntu 8.04を選んで起動・・・とは行きません。
実はインストールしたとき、SDHCカードは(hd1,0)[WindowsでいうとDドライブのようなもの]として認識されていたのに、SDHCから起動したので今度はSDHCカードが(hd0,0)[同Cドライブ]と認識されています。この状態でubuntuをえらんでも起動しません。
そこで、メニューのubuntu 8.04~の上で「e」のキーを押してください。
次に何か4行出てきますが、1行目のところでまた「e」のキーを押し、コマンドプロンプトになるので、「(hd1,0)」というのを「(hd0,0)」と書き換えて「b」キーを押してください。
その状態でubuntu ~を選ぶと、無事起動します。
再起動後、どのEeePCかを聞かれるので、自分のEeePCを選択してください。ちなみに当たり前ですが、4G-Xは「EeePC 70X」です。
このとき、私のEeePCではトラックパッドが動かなくなりました。Tabキーを駆使してカーソルを動かしました。どうも再起動しないとうまく動かないよ、みたいなことをいってくるので、再起動させます。マウスが効かないときは、電源ボタンを押してください。「シャットダウン」「再起動」のメニューが出てくるので、そこでまたTabキーを使って移動し、再起動を選択。
またEeePCのロゴのところでESCをおしてSDHCを選び、またgrubのメニューでhd(1,0)をhd(0,0)と書き換えて起動。ようやく無事ubuntuが立ち上がります。
これを毎回やるのは大変なので、grubの設定ファイルを書き換えます。
ubuntuを起動して、メニューバーの「アプリケーション」‐「アクセサリ」‐「端末」を選んで起動します。そこで、
cd /boot/grub/
と打ち込み、上のディレクトリに移動します。そこで
ls
と打ち込むと、ディレクトリ内のファイルが表示されます。
その中に「menu.lst」というファイルがあり、これがgrubの設定ファイルになっているようです。
これを
sudo gedit menu.lst
と押して編集します。
カーソルキーをずーっと下まで動かしていくと、こんなような行があります。
root (hd1,0)
この行を以下のように変更します。
root (hd0,0)
1を0としてやります。
この(hd1,0)という文字列が2~3個あるので、これらを全部変えておきます。
こうすると、次回からブートローダー画面で編集することなく起動できます。
■ EeePC用カスタマイズ
さて、上の設定までで一応Ubuntuは起動できるようになっています。
が、SDメモリやUSBメモリなど低速のメモリへのインストールした場合、もたつくことがあるため、これを少し工夫して高速にする必要があります。
以下、その方法です。
上の/boot/grub/にある「menu.lst」を再びエディタで開きます。
cd /boot/grub/
sudo gedit menu.lst
カーソルキーをずーっと下まで動かしていくと、こんなような行があります。
kernel /boot/vmlinuz-2.6.24-16-generic root=UUID=529f9bd7-fbc0-41b9-8941-3f613aed8a44 ro quiet splash
この行の後ろに、以下のように文字列を追加します。
kernel /boot/vmlinuz-2.6.24-16-generic root=UUID=529f9bd7-fbc0-41b9-8941-3f613aed8a44 ro quiet splash clocksource=hpet
これで起動時間が縮まります。
また、Ubuntu(Linux)は参照しただけで時刻が書き込むので、これをしないように
/etc/fstabを以下のように編集します。
端末を開いて、
cd /etc
sudo gedit fstab
カーソルを下に動かして、次のような行にnoatimeを追加します。
# /dev/sdc1
UUID=529f9bd7-fbc0-41b9-8941-3f613aed8a44 / ext3 relatime,noatime,errors=remount-ro 0 1
これはファイルアクセスを高速にするだけでなく、メモリへの書き込みを減らすため、SDカード・USBメモリ・SSDの寿命を延ばすことにもつながります。
■ 参考Webサイト
・ライブCDの部屋
http://2.csx.jp/livecdroom/#ubuntu
・Eee PCとUbuntuで運用するときのtips
http://d.hatena.ne.jp/piropati/20080722/1216683510
・Viva!Ubuntu
そして、コメントを下さったsamyさん、ありがとうございました。
■ 参考文献
・週刊アスキー増刊号 カンタンUbuntu1、2
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