1986年2月13日、当時中学2年生だった私のもとに、一台のコンピューターがやってまいりました。 そのコンピューターの名は、シャープ製の「X1F Model 20」でした。
で、それからちょうど40年目。最新鋭なPC、MacBookに囲まれつつ、起動してみました。 解像度は、320×200。最大でも640×200でした。これがX1 turboならば、640×400があったんですが。どちらにせよ、今のPCから見れば微々たる差です。 なお、ドライブは高校生の頃に増設し2ドライブに、ディスプレイはかなり昔に壊れたため、その後、非純正品を手に入れて動態保存しております。 (8インチの液晶にもつなげられるようにはしてますが、今回はブラウン管で動作です)
さて、我が家のこのローズレッドのX1Fですが、普段はクローゼットの奥に置かれたまま。
久しぶりに引っ張り出したら、当然ですがほこりだらけ。 このほこりをきれいにして、運び出しました。
そういえば、秋葉原のBeepでこんなものを買っていたことを思い出し、FDDの中もきれいにすることにします。
机の上に設置しましたが、前後幅が足りず、キーボードはご覧の通り横に置かないと落っこちます。 何よりも心配だったのは、電源が入るかどうか、でしたね。
で、まずはこのクリーナーを突っ込んで、電源を入れます。 本体は問題なく、電源が入りました。数秒ほど回って、止まります。そりゃあ磁気ディスクじゃないですから、当然です。 これを両側のドライブで実行。
今回は、この二つのディスクケースを持ち出しました。 白く使い込まれた感のある方が、標準でついていたBASICのケース。もう一つのは・・・何かのソフト購入時に、おまけでもらったケースという記憶です。こちらはかなりきれいな状態です。
で、左の方のケースには、我が家で最も古い5インチフロッピーディスクが入ってます。 購入時に標準でついていた、HuBASICです。実はハドソン製・・・といっても、ハドソンを知る人ももう少ないですが。 X1に限らず、当時のシャープのパソコンは「クリーンコンピューター」と称して、ROMからBASICを起動することはできません。 将来、BASICが新しいバージョンが出ても、それに置き換えられるようにという思想でした。 もっとも、このX1のBASICは私が使ってるVer.2.0が最新で、その後は出なかったという記憶(Turboシリーズは除く)。 そういえば、今のようなOSという概念がほぼない時代でしたね。強いていうなら、このBASICがそれでしょうか。
そんなBASICのディスクを挿入し、起動してみた。 あ、ところでこの時、実は間違えて2つ目のドライブに挿しておりました。途中で気づいて、左側の1番目のドライブに挿しなおしてます。 (正確には、0、1ドライブと呼んでました)
で、起動したので、「FILES」(F1キーを押す)と入力すると、ディスクの中身が出てきます。 といっても、マスターディスクなので、これといってBASICの基本ファイル以外は入ってません。
そこで、もう一つのケースに入っていた、当時いろいろと作ったBASICプログラムを詰め込んだディスクと入れ替え。 なお、Maxell製のディスクです。
で、出てきたのがこの一覧。うーん、記憶にあるような、ないようなプログラムが一杯です。 やたらと「チャクチ」というのがあったので、それを起動してみます。 カーソルを、ファイル名のところまで動かし、そこで「RUN」と入力しエンターを押すと、ロードして実行してくれます。
画面を見て思い出しました。縦スクロールで落っこちていくゲームで、単に白い雲を避けつつ地上を目指すという、実に馬鹿馬鹿しいプログラムでした。
画面はこんな感じ。見えにくいですが、中心からやや下の方にキャラがいて、テンキーの4、6で左右に動きます。 上に、あと○○メートルと出るので、地上を目指し、それまでひたすら雲を避けるという、意味不明な設定のアクションゲーム。 なお、3回ぶち当たるとシールドが0となりゲームオーバー。途中に出てくる「P」という箱のようなものをゲットすると、シールドが回復します。
なお、ゲームオーバー時は派手な爆発音とともに、画面がこうなります。 やれやれ、中坊のつくるゲームはこれだから・・・とまあ、それはともかく、昔のBASICプログラムもちゃんと動作してくれました。
こんな不思議なゲームもありました。その名も「クウバク」。 緑色のやつが機体で、画面中央から後方まで移動することができます。で、スペースを押すと、何やら抱えた弾が発射されます。 が、その弾はただ、まっすぐ飛ぶだけ。
と思いきや、テンキーの「2」を押してる間、放った弾は下に向かっていきます。 要するにこれ、地上にある黄色い標的?に向かって誘導弾を投下 するというもの。 点数表示も何もなく、反撃も受けず、ただひたすらに地上に攻撃し続けるだけ、という代物でした。 何を考えて、こんなものを・・・と、ふと思い出したのは、1990年に起きたある出来事。
そう、「湾岸戦争」 です。
あれを見て、何となく作ったという記憶があります。あの当時、ピンポイント爆撃がテレビでも流されて、アメリカ軍スゲーってなってましたもんね。 きっとその時、自分でもピンポイント爆撃がやりたくなったんでしょう。すでにその時は、高校生でしたが。 まあ、こんなものばかり作ってるから、その後、2年も浪人する羽目に・・・という黒歴史は置いておき。
他にも、シミュレーションゲームっぽいものも作ってました。ターン制で、房総半島手前に現れた空母1、艦載機5、爆撃機?が1。対する味方は、艦艇1、迎撃機5。 要するに、爆撃機を東京上空まで近づけず、守り切るというそういう感じのゲーム。ですが、おそらく高校時代に作ってるので、出来はお察しの通り 。さほど賢い作りではありません。
とはいえ、こういうものを作ってたからこそ、今があるんですけどね。BASICがPythonに、ゲームが機械学習に変わっただけ、とも言えます。
そういえば、別のディスクに「シャホウトウシャ」というファイル名のものがあったので、起動してみたんですが、
速力と、発射角度を入力します。
非常に見えにくいですが、緑色の点が弾道状に表示されます。なお、飛距離も計算されて、上の方に表示されてました。 つまりこれ、弾道計算 ですね。三角関数を覚えたての時に、作ったような記憶があります。 もしかすると、これが私に問って初めて作った「数値計算プログラム 」だったかもしれません。
で、その後、大学ではいろいろなパソコン買って(PC-9801BX、PowerBook 5300、Libretto 20、中古のPC-98NとMacintosh Plus)、おまけにシミュレーション系の研究室に入り、Fortranで本格的な数値計算の世界にのめり込んでいきます。
14歳の時に買ったパソコンですが、今思えば、その後の40年の人生を決める偉大な機械でしたね。当時は20万以上しましたが、元は取れたかな。
このX1、実は2年ほど前にも起動しており、その時は動画まで撮りました。
シャープX1Fを7年半ぶりに起動してみた: EeePCの軌跡
なお、動画はこちら。
VIDEO
動作はこちらを参照。今回はFM音源を繋げてなかったので、音が出ませんでしたが。
2年前にも動かした「めぞん一刻」を動かしてみました。なお、これはディスク4枚組。
オープニングは、問題なく動作しましたね。
そんなこんなで、40年目ということで軽く動作チェックをしました。 ちょっと怪しいところもありました(キーボードが打てなくなる→挿しなおしたら動作 とか、電源落として再度入れたら「電源をもっとゆっくり押せ」的なメッセージが出てきたり→主電源を落としたら直った、など)が、どうにかまだ動いてくれました。
ちなみにこのブラウン管ディスプレイですが。
今の若い人たちには分からんでしょうね。 電源オフ直後のブラウン管表面に手を近づけるとパチパチと静電気を感じる ことができる、なんてことは。
それにしても、キーボードも随分と黄ばんできました。キーの反応も悪くなりつつあります。 あと何年、動かせることやら。 せめて50年目にも、起動してみたいものです。
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