小説家になろうで連載中の「計算士と空中戦艦」最終章書き上げ & 最近読んだ本など
たまには、自分の作品の紹介など。
飛行機が実用化されておらず、武装化された飛行船「空中艦」が戦争の勝敗を左右する世界で、その空中戦艦での弾道計算を担う計算士と呼ばれる任務を全うするカルヒネン曹長のお話。時折、計算用語的なものが出てきますが、その辺りは軽く流してもだいたい話は通じるように書いております。
評価Ptも800を越え、最近では絶好調な作品ですが、第4部で終結させることにしました。最後の投稿をすでに終えており、9/22に最終話がアップロードされます。
昨今は生成AIという人と区別がつかない、むしろ知識量が豊富な人工知能の登場によって便利な世の中になろうとしておりますが、長らく解析屋を続け、今はデータサイエンティストの端くれの底辺くらいのことをやりつつ問題解決を進めている身としては、最後は「人の持つ感性」と意思決定こそが世の中を変える、計算技術の産物はその道具に過ぎない、という人生経験に基づく哲学をベースに書いております。
さて、そんな作品を書くにあたり、買ったものは以下。
計算尺、タロット占い(22枚のカード付)、そして作品中の架空の国家「イーサルミ王国」の文化的な面を書くために購入したフィンランド文化の紹介本など、結構いろいろと買いました。一つの話を書くのに、これだけ買ったのは初めてです。
とはいえ、これまで読んできた本やネットからの情報もあるので、可視化されている上方はごく一部です。
もっともこれがプロの作家さんになると、その1冊のためになん十冊もの本を買って読み漁りそれを参考文献として載せているのをることがあって、さすがはプロだと圧巻されます。
個人的には、ちょっと今までとは違う世界観の作品ながら、結構気に入ってます。気になられた方はぜひご覧ください。
ところで、書籍といえばこんなものを最近、読み切りました。
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」については、以前の記事で紹介してます。
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という本を読んでみて: EeePCの軌跡
で、それに触発され、以降に購入し読了したのがその他の5冊です。
「実は、拙者は」という本は、主人公の周囲にいる人々が実は……と、いろいろな意味で裏の顔を持っている者たちばかりで、なぜかそれぞれがうまくリンクしてとある陰謀を解決していくという、それでいて主人公以外には互いの正体を知ることのないまま物語が進行するという、ちょっと変わった推理もの、時代小説でした。
3000冊以上を読み込んだ書店の店員さんの「こんな物語は初めて読みました」という書評が書かれた帯が目を引きますが、あながち大げさな文言ではなかったかと感じます。なお、文章は読みやすく、おすすめです。
堀江貴文氏の「ホリエモンのニッポン改造論」ですが、これはちょっと賛否両論ありそうな本でしたね。個人的には、EVシフト、教育改造論が個人的にはちょっと……と思いました。EVの持つ決定的な欠点と、それを克服できる技術的・経済的な解決策が得られておらず(例えばバッテリー交換時にかかる費用の高さ、補助金頼み、充電設備の脆弱さ[1基数千万はするのに、わりとすぐに壊れる] など)、それが世界的にも普及の妨げとなっている現状を楽観視しすぎていると感じることはありました。また、教育論ではリモート授業の取り込みでの効率性をうたってましたが、全てを否定するつもりはないものの、面着による人の交流の高効率な意思疎通というものもあるから一概にリモート完全移行にはちょっと……と思って読んでました。
さて、その下にある「帝国時空大海戦」ですが、大体の方がご想像される通りの架空戦記物です。
コロナ禍で就活に失敗した主人公が、なぜか時空を超えてパラレルワールドの昭和8年とつながってしまい、その先で起こりうる太平洋戦争の趨勢を大きく変えるという、そんな物語です。昔から、あまり架空戦記物は読まないんですが、なぜか今回、面白そうに思ったので一気に買って読んでしまいました。
まあ、確かに未来知識や機械類によって、本来の歴史以上に発達した兵器類は出てきますが、単純にそれらが無双するという世界で終わっていないところは読みごたえはあろうかと思います。
ちょっと兵器の種類が多すぎて、太平洋戦争時の特に航空機については知っている私でも、ついていくのが大変でした。が、兵器名を知らずとも、それはそれで読めてしまう構成にはなっているかと思います。
なお、「計算士と空中戦艦」の参考にしようかとも思い買った側面もありますが、ほとんど影響しませんでしたね。
しかし、戦記物のプロ作家はこういう物語の組み方をするのかと、関心しながら読ませていただきました。
堀江貴文氏の本の紹介が、ちょっとネガティブ気味な書き方ですが、もちろん読むべき点も多いです。また、この方はことあるごとに「世の中の情報をうのみにし、思考停止するな」とおっしゃられているようなので、氏の本でありながらそれをさせていただきました。そういうところは堀江氏の尊敬すべきところだと思ってるのは事実です。
近所の本屋が閉店してしまったため、今までのように気軽に本を買ってくることができなくなりましたが、そうはいっても会社の帰り道に2店舗も立ち寄れる本屋があるので、そこで補うことにします。
うだうだと書きましたが、ネットだけでは得られない情報というものもあり、そういうものが文化の醸成に大きく寄与している一面があるのだということを感じていただければと思います。
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