« 初代iPad発表から10年 | トップページ | サッカーの勝敗を予測してくれるAI »

2020年2月 2日 (日)

ドンキPCレベルで1台27万円!渋谷区の小中学生用PCの実態とは?

「ドンキPCレベルで27万円のPCが全国の小中学生に配布か!?」的な話がネット上に出始めてますが、以下の記事が詳しいです。

Atom搭載の富士通「ARROWS Tab」が1台27万8000円、渋谷区の小中学生向けパソコンは"ぼったくり"なのか | BUZZAP!(バザップ!)

元々はNEWSポストセブンの動画ニュースが出所のようですが、少し冷静になってみると、ややネット上の話から受ける印象とは違うようです。

正確には「27万円も」というケースがあるという話であり、全国ではなく、渋谷区の話だそうで。

ちょっといやらしいのは、NEWSポストセブンのニュースの最初に「小中学校に1人1台のパソコンを配置する方針を決めた安倍政権」と書いてあるところ。いや、それは確かにその通りですが、まるで安倍政権が27万円のPCの配布を決めたかのように見えるタイトルの振り方、いかにも情報操作的です。

それはともかく、実際に渋谷区の資料を入手し手調べたというBUZZAP!の記事から見える27万円PCの実態は以下の通り。

・PCのスペックは、Atom Z8550、4GBメモリ、64GB SSD、Windows 10 Pro、10.1インチの富士通 Arrows Tab Q507というLTE搭載Windowsタブレット(新品で10万円ほど)

・2017年9月に導入され、3年リースで27万円。

・防水性、各種セキュリティ、アクセスコントロール対策済。Office搭載。LTE通信費込み。ちなみに、動画見放題という契約で、教材動画をいつでもどこでも見られるというもの。

これだけの内容を見れば、あながちぼったくりと断定できない模様。PCのスペックだけ見て、しかも安倍政権の方針決定という文言までつけて、反射神経的に騒ぎになったというのが実態かと。

まあ、確かに高いですよね。至れり尽くせり過ぎです。ですが、実態を知ればさほどぼったくりとは言えない話。

ちなみに3年リースなので、今年の8月末で終了するサービスとのこと。

日本のITリテラシーは、かなり遅れているといいます。どこぞの県で、スマホゲームの規制をする条例が制定されるとかどうとかで、騒がれてますね。あれの中身も、酷いものです。

ITに親でも殺されたのかと思うような人たちが世の中を動かしているおかげで、世界的に見て徐々に遅れ始めている日本の現状。

さらに、教師の働き方改革という観点でも、渋谷区は導入を決めたようです。この2年半の運用で、成果はあったのでしょうか?

このニュース、ひとくくりにぼったくりと騒いではいけない気がしますね。私も思わず憤慨してましたが、実態を知ると少し冷静になりました。しかしこの騒がれ方、まさに日本の現状を垣間見るようです。大丈夫ですかね?我が国は。


【公式】 富士通 タブレット arrows Tab QHシリーズ WQ2/D1 (Windows 10 Pro/10.1型ワイド液晶/Celeron/4GBメモリ/約64GB フラッシュメモリ/Officeなし/ブラック)AZ_WQ2D1_Z001/富士通WEB MART専用モデル

« 初代iPad発表から10年 | トップページ | サッカーの勝敗を予測してくれるAI »

パソコン系」カテゴリの記事

コメント

情報操作と言うか、同じ土台ではない金額を比較してもなぁ。
サポート代金やソフトウェア代金、3年間リースと単体の金額を
比較している段階で疑わないとですね。

> mokekyoさん

その通りですね。ネット上には、まるで単体で27万ぼったくったかのごとく書かれていました。おまけに、これを全国に配布しようと政権が企んでると……なわけないですね。

確かに、この27万は高いとは思いますが、なれば学校にWi-Fi環境を整備するなどして費用を下げる提案をすればいいだけのこと。批判だけに走るのは、どうかと思います。

この手の話題に盛り上がる方は、私と一緒で
周りの方は私と同じスキルを持ってると勘違い
している方ばかりなんですよね(人の事言えんのですが

セットアップから何か問題あった場合の対応は
子供がやるの?親がやるの?学校の先生?
無茶でしょ、対応出来るわけがないので、サポートに
多少高い値段でも安心を買っていると思えば
値段は納得しましょう、そりゃ安く出来るとこは
あるでしょうけど、それに伴い別会社に頼んで
サポート頼もうとしたら『ハードはうちじゃないですー』
『いえ、それはソフトの問題ですー』のたらい回しが
あるので、その苦労も考慮してなんでしょね。

> mokekyoさん

その通りで、ハードウェアだけでなく、周辺のサポートがかなり高いんですよね。
自宅にWi-Fiがあっても、それを設定できる人とは限らない。全ての人に同じサービスが行き渡るようにすると、動画再生無制限のLTE契約にして、さらに教材も……などとやり始めたら、27万円くらいすぐに行きます。

しかし一方で、コストに見合うだけの効果だってあるはずで、そういう議論が抜きで語られているのが残念ですよね。おそらく、宿題の配布がペーパーレスで簡単に行き渡るし、提出も確実。その分、教師の負担が減る……といったいった付随効果もあるはずなんですよね。

人の負担を減らすことにコストをかけることの大事さに、この国の人間はいつ気づくんでしょうか?

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 初代iPad発表から10年 | トップページ | サッカーの勝敗を予測してくれるAI »

当ブログ内検索

スポンサード リンク

ブログ村

無料ブログはココログ