ものに触れなくてもその温度がわかる”サーモグラフィー”というやつが以前から欲しかったんですが、これがなかなかの値段のものばかりで手が出ませんでしたけど。
オムロンの「MEMS非接触温度センサD6T-44L-06」なるものがわりと安く入手できる温度センサーということで、早速買ってみました。
OMRON MEMS非接触温度センサD6T-44L-06 - スイッチサイエンス
スイッチサイエンスで購入。お値段は7,020円。この手の温度センサーとしては、これでも格安な方です。
センサー単体では使いづらいので、右にある専用のコネクタも同時に購入が必要。こちらは約400円ほど。
このセンサー、安いだけあって解像度が4×4、全16画素という超低解像度。カセットビジョンもびっくりな解像度です。
おまけに温度範囲が5~50度までと、サポートする温度がわりと狭い。
考えてみれば製作元が「オムロン」ですから、人の温度を測定するのが目的なんでしょうね、きっと。
早速、以下のサイトを参考にArduinoでテスト動作させてみました。
MEMS温度センサを使おう | スイッチサイエンス マガジン
まずはセンサーをArduinoにつなぎます。
この向きで、左の端子から
SCL(黄色)
SDA(青色)
VCC 5V(白)
GND(黒)
という順になってます。
端子名からもわかる通り、I2C接続です、このセンサー。
この線をArduinoに接続。アナログ端子(A*)につなぎます。
GND・・・A2
VCC・・・A3
SDA・・・A4
SCL・・・A5
これで配線完了。
PCにUSBケーブルでつないで、プログラムを流し込みます。
まず、あらかじめ以下の記事の下の方にある「WireExt.cpp」「WireExt.h」「keywords.txt」の3つのファイルをダウンロード。
Fenrir's BLog: Arduinoのi2cライブラリ(Wire)の拡張(WireExt)
これらのファイルをArduino IDE用のフォルダの「libraries」に「WireExt」というフォルダを作って入れておきます。
Arduino 「MEMS温度センサを使おう | スイッチサイエンス マガジン」の下にある「// D6T-44L test program for Arduino」で始まるコードをArduino IDEにコピペしてます。
で、「マイコンボードに書き込む」をクリックしてArduinoにコードを送り込みます。
さて、これで動作はしているものの、このままでは何がどうなっているのかさっぱりわからないため、PC側に温度を表示させます。
ここでスイッチサイエンスでは「Processing」というのを使ってますね。
Download \ Processing.org
上のサイトから、Windows用のProcessingを入手します。左メニューの「Download」をクリックして、最新版のWindows用(32ビット/64ビット用)をダウンロード。
ダウンロードが完了したら解凍。
解凍先フォルダにある「processing.exe」というのを実行します。
ここに先の「MEMS温度センサを使おう | スイッチサイエンス マガジン」の下にある「D6T-44L test program for Processing」で始まるコードをコピペしてやります。
そして、再生ボタンを押して実行。
こんな感じの16枚のタイルが出てくるはずです。
色とパネル中央にある数字で温度がわかりますね。
手のひらをかざしてみると、30度以上の領域が広がりました。
ちゃんと私の体温を感知。
充電中のiPhone 5sに向けると、20~30度の赤い領域が広がります。
ポケモンGOを立ち上げると5sって結構熱くなるんですが、この状態では確かに30度以上のピンクが広がってますね。
熱いといえば、こいつも結構熱くなるので早速測ってみました。
が、真夏ではないためか、それほど熱くなりません。以前は手で持つのもはばかられるくらい熱くなったものですが・・・
せいぜい人肌どまり。残念。
続いて、今度は冷たいものに挑戦。
冷凍イクラの入ったタッパーを
かざしてみます。
一気に冷たい領域が増えました。
測定可能温度領域は5度からとなってますが、氷点下も測れるみたいですね。
解像度はいまいちな温度センサーですが、まあまあ使えますねぇ。
触ったらやけどしそうかどうかはこのセンサーでも十分確認することはできそうです。
Raspberry Piで使えるようにして、カメラ映像と合わせて使えるようにしたいですね。
使い道ですが、これからインフルエンザの流行る時期なので、熱の出ている人を感知するセンサーに使えるかもしれません・・・が、表面温度は体温より低いため、正確に判別できるんですかね?
使った感じでは、36度台の私の皮膚表面温度が大体32~3℃になっちゃうようです。
これだけの誤差で、1~2度高い人を判別できるんですかねぇ。
今度風邪をひいたら、早速使ってみようかなと。
他にもいろいろと使い道がありそうですが、なかなかいいアイデアを思いつきませんね。
面白そうだからという理由で買ってみましたが、そんな初心者向けのセンサーといったところでしょうか。
まずこれを使ってみてグッドアイデアがわいたら、より高性能・高解像度のセンサーに乗り換えるという使い方がちょうどいいのかもしれませんね。
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