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2016年8月18日 (木)

28年間手つかずだったX1版「マデリーン」を攻略してみた

今年の夏はレトロPCに人工知能に名古屋行きにと大忙し。

さて、先日「夏の連休だし30歳を過ぎたシャープX1Fを立ち上げてみた: EeePCの軌跡」でも書いた通り、今年で30周年を迎えたX1Fで遊んでますが、実は未解決のままになっているアドベンチャーゲームが一つあります。

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それは「マデリーン」というシンキングラビットというメーカーのゲーム。

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ゲーム本体はこれ。

まるでコピーツールでコピーしたゲームじゃねえかと思うような外観。そういうゲームがいくつか持っていることは認めますが・・・残念ながら、これはコピー品にあらず。

当時「TAKERU」というソフト自販機があって、そこで買ったゲームなんです。

パッケージで流通しない分安く手に入るということですが、おかげでこの通り簡素なディスクデザイン。タイトルが印字されてないため、手書きです。

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マニュアルもドットプリンタで打ち出されたようなこの3枚だけ。

今ならダウンロード販売でマニュアルはPDFといったところですが、当時はネットもない時代。紙で出してもらわないとどうにもなりません。

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ちなみに、購入したのは昭和63年(1988年)1月24日。お値段3,200円。

当時はこれで安い方でした。まだ消費税、ありませんでしたし。

が、結論から言うとこのゲーム難しすぎて当時は全く歯が立たず

結局28年間放置、今に至ります。

で28年経った今、世の中わからないことはネットでググる時代

もしかして「マデリーン」の攻略法もググれば出てくるんじゃないかと思って調べたら。

出てきました。

マデリーン: レトロゲーム攻略ページ

ということで、28年間明かされなかった謎を解き明かすため、X1Fにて「マデリーン」を攻略することにしました。

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このゲームは森の中の小さな小屋の前から始まります。

400年ほど前に「マデリーン」王女がいたんですが、これがとんでもない悪女だということで幽閉されて亡くなったとされてるが、その王女の肖像画を見た主人公が「んなわけねえだろう」と思って真実を求めてその地にやってきた・・・というのが前振りです。

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しかしその場所が何とも奇妙なところで、いきなり白骨死体に出くわすという不思議な場所。

この森もマップを書いて攻略しようにもまるで無意味な異次元迷路になってて、当時ベーマガに書かれた道順で何とか攻略したものです。

そうそう、このマデリーンというゲームは当時のアドベンチャーにはありがちなコマンド直接入力方式なんですが

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英語かかな入力しか受け付けないというゲーム。ローマ字入力が効きません。ブラインドタッチが何の役にも立ちません。

てことで、このカタカナ配列と格闘しながらの攻略となります。

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あるところまでは見たことのある映像。この辺まではなんとか私も当時たどり着いてたんですが

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この扉の向こうにどうしてもいけなくて頓挫。

ここが28年間超えられなかった”壁”です。

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が今回、攻略サイトのおかげでクリア。

結論から言うと、全く別の場所から内側に入ります。

そしてついに、これまで見たことのない場面へ足を踏み入れました。

こんなところに鳥の巣が、しかもこの中には重要なアイテムが・・・そんなの、当時高1だった私が知る由もありません。

で、井戸の中に降りて真っ暗闇の中を歩いてると「何かあります。」のメッセージが。

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ここで打ち込むコマンドは

フクロ トル

いや・・・このメッセージからどうして袋があるとわかった?

こんなの、コナン君並みの推理力が必要です。

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さらにその直後には「歩くとサクサクと音がします。」という情報だけで

アサノミ トル

いや、別の何かだって可能性ありますよ?なぜ麻の実??

確かにスタート時点での森でサクサクと音のするところには麻の実が落ちてて、麻の実をとるためには袋がいるって話がありましたけど。

コナン「ペロッ!んっ!!この味は麻の実!?」

くらいの展開がないとさすがのコナン君でもわかりません

こういう展開、すごく多いです、このゲーム。そりゃ当時は(いや今でも)解けないわけですわ。

このゲーム、当時でもかなり難解な部類のアドベンチャーゲームだったらしいです。確かに難易度は半端ない。

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で、なんだかんだと場面は進み、マデリーン王女が監禁されていた場所へたどり着きます。

ここでやることは

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ア・サ・ノ・ミ マ・ク

いやあ・・・いくら考えてもこれはほんとに伏線ありませんでした。どうしてそんなことわかる!?

麻の実が鳥のえさと同じものとは言ってましたけど、

「ぴこーん!この部屋にまいたら何か起こるかも!?」

って発想は飛躍しすぎてて全くわきません。

最近見た映画「ファインディング ドリー」で、ドリーならどうする!?なんてセリフの後に突拍子もない行動に移るという場面がありますけどそんなドリーも真っ青なアイデアです(元々青いですが)。

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で、麻の実を巻いて一旦この部屋を離れ再び戻ると、餌(麻の実)につられた鳥が巻物を運んできてくれます。

しかも400年以上前の巻物を!

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ここでの出来事は突っ込みどころが多すぎですが、気を取り直して巻物を読みます。

ここに書かれているのは、子供に恵まれなかった国王がどこからか赤ん坊を連れてきて後継にしたとのこと。それがマデリーン王女。

ところがその後、後継者が生まれちゃったため、国王の死後にその座を追われて幽閉されることになったようです、この王女。

そんな王女をお救いしますぜ・・・と書かれたこの巻物。その後王女はどうなったんでしょうか?

もやもやする気持ちを抱いて、先に進みます。

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このあたりから問題解決手段が雑になってきます。

封印されたドアを斧でぶっ壊してるんですが・・・私が28年間超えられなかった門の扉もこうやって壊せばよかったんじゃねぇ?(なぜかその門の扉に斧は使えないんです)

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で、壁にかかったこの肖像画、この直前のグラフィックから察するに上半身ほぼ等身大の結構な大きさの絵。

なんとここでこれをゲット!その後エンディングまで持ち歩きます、この主人公。よく持ち歩けますね、こんな重たそうなもの。

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狼に出くわした主人公。

これを排除するために使ったのは、お城の地下室で見つけた(おそらく400年前の)干し肉

それに水をかけて肉に戻します。そんな肉、大丈夫か!?

案の定、それを食べた狼は即効で腹の具合を悪化させて撤退。そりゃ賞味期限が400年ほど過ぎてる肉ですからね。最近問題になった中華の緑肉どころじゃありません。

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川の流れは丸太で乗り越えたり

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なぜか落とし穴に落ちて檻に閉じ込められたところを陶器の破片で乗り切ったり

なんだか今までの巧みな道具さばき(?)は何だったのかというほど短絡的な場面が続きます。

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極めつけはここ。

湖の岸辺で船を見つけるんですが、

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これを直すコマンドは

コ・ブ・ネ ナ・オ・ス

いやあ・・・ここまで「ドア壊す」とやっても文句言って壊さなかったのにそんな複雑な手順の問題をたった一言で実行しちゃっていいんですか!?

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もうどうでもよくなったようです。あっさり直しちゃいました、小舟。

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「そんな装備で大丈夫か!?」

「大丈夫だ!問題ない!!」

というテンプレは当時はありませんでしたけど、そう言いたくなるような不安な船出です。

で、島に着くんですけど、案の定岸につくと同時に壊れてしまいました、この小舟。

その後どうやって帰ったんでしょう?この主人公。

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島に渡ったものの、妙に既視感のある場面に遭遇。

別の場所なのに同じグラフィックを使うことは、このゲームではよくあります。まあ、ディスク容量が1枚320kBという時代、それを2枚でこのボリュームですからね、しょうがない。

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で、その奥で生気を抜かれたアルムのおんじのような人物が登場!

あかん・・・これ絶対あかんやつや・・・

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なんと主人公、ここでこの爺さんに絵を見せます。

よくこんな場所まであの等身大サイズの絵を持ち歩けたものですね、この主人公。

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ここでこの爺さん、突然味方ならエビデンスを見せろと言ってきます。

ここで見せるものに応じて3タイプのエンディングにわかれちゃうそうですが・・・正解以外は試す気になりません。まじやばそう、この爺さん。変なもの見せたら絶対殺される・・・

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で、そのまま奥に進んで、なぜか奥に十字架の付いた岩があって、これを回すとさらに奥の道が開きます。

爺さんもついてきているようですが、ここでは何も語ってくれません。

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その奥には氷漬けになった王女が!?

なんでも幽閉からこっそり解放されて、4年間はこの島で暮らしてたそうです。死後、住人が氷柱に封じ込めて、その姿を保ち続けたんだとか。

いや、氷漬けでも人間てのはミイラ化してしまうのもらしいですが・・・という突っ込みはおいておき。

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ここでこの爺さん、いろいろ語り始めます。要するにこの王女の子孫なんだそうで。

それを知ってこの爺さん、マデリーン王女の名誉を守るためこの場所を守り続けてたそうですけど、1980年代なら別に世間に真実明かしたってそれを邪魔する奴はおらんでしょうに。

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がこの爺さん、死に際なのか最後には言葉を発せなくなっちゃって、指で空中にこんなダイイングメッセージを残します。

ああ、ついに真実を伝えられる人に巡り合えて、感極まって書いちゃった王女の名前・・・

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と思いきや、さらにメッセージは続きます。お前のアドベンチャー精神には感謝だぜ!エクセレント!!

・・・って指で書いてるようです、この爺さん

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死に際で大変だと思うんですが、まだまだ続きます、ダイイングメッセージ。

スタッフロールも書いてくれました(多分)。

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最後にこんなクイズまで書いてくれちゃって・・・

これの答えをタケル事務局(ブラザー工業)に送ると素敵な景品がもらえる!

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というようなことがマニュアルには記載されてますけど・・・さすがに今は受け付けてませんよね。

とまあ、28年間封印されていたアドベンチャーゲームでしたが。

今見ると突っ込みどころ満載全米が涙する内容のストーリー展開で感無量。

28年前の宿題をようやくやり終えた感じです。

レジェンドパソコンゲーム80年代記

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