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2016年7月 3日 (日)

スマホがジカ熱治療に!?

スマホの活用法にもいろいろありますけど、なんとジカ熱の治療までやってくれるという話があります。

スマホがジカ熱の特効薬に? | TechCrunch Japan

といっても、スマホから治療薬が出たり、ウィルスを媒介する蚊を撃退してくれるというわけではなく、ジカ熱の治療に役立つ化合物を解析するために、世界中のスマホに協力を求めるという仕組みです。

こういう仕組み自体は以前からありますね。発祥は「SETI@home」という、宇宙からの電波を解析し宇宙文明の有無を確認しようというプロジェクト団体”SETI”が、電波の分析のための計算を世界中のコンピューターにやってもらおうと作ったプログラムです。

これが出た当時はかなりフィーバーしましたね。

本来はスクリーンセイバーが動いているときにのみ動くプログラムなんですが、気が付けばHPCメーカーがスパコン性能を誇示するために使われたりとてつもないハイスペックな自作PCを組んで上位に食い込むユーザーが現れたりと、なんだか本来の目的以外の方向にヒートアップしていきました。

そんな出来事が分散コンピューティングの新たな道を作り出し、こういうプロジェクトにつながってるわけです。

ただ、この手の製薬系のコンピューティングにはちょっと問題があって、仮にこれでジカ熱の治療薬ができたとして、世界中のボランティアによって作られた薬にもかかわらず成果は製薬会社1社が独占する、ということになります。これも、この手の分散コンピューティングが流行り始めたころから言われてる話です。

クラウドファンディングのように成果分を協力者に還元するとか、あるいはその分薬価を下げるとか、ほぼ無料で利用できるコンピューティング資源を活用しただけの何かがないと単なるコストダウンのために利用したと思われかねません。

とはいえ、ジカ熱自体は最近問題視されてますし、なんらかの薬が早く作られないといけない状況には違いありません。もっと多くの人が参加したくなるような、何かいい仕組みが作り出されるといいんですが。

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