自作デジタル8ピン-VGA変換ケーブル+Century LCD-8000Vでシャープ X1F起動成功!
昨日のRaspberry Pi+LCD-8000Vの記事では意味深なこと書いてましたが。
はい、LCD-8000V購入の真の目的はこれをやるためでした。
ずっと以前のこの記事で
何人かの方からコメントいただいてましたが。
CenturyのLCD-8000Vは、このX1Fの周波数(15.6kHz)に対応してるとのこと。
なお、昔の88/98、X1 turboZ以降、X68000あたりの24kHzにも対応。ビンテージパソコンユーザーにとってはかなりの神モニターなようです。
LCD-8000DAと8000Vの比較まとめ - Togetterまとめ
とはいえ、このままではX1とつなげることは不可能。
ケーブルだけは自作しないといけません。
てことで、必要な電子部品をじゃんじゃん注文。
じゃんじゃん買います。
まずはこれ
150Ωの抵抗。RGB信号につけないといけないようです。
X1F側のコネクタ。デジタル6ピンDINコネクタです。共立エレショップで購入。
【共立エレショップ】>> DINコネクタ 6pinプラグ[RoHS]: 【能動・受動・機構パーツ】 << 電子部品,半導体,キットの通販
まだ作ってることに驚きです、このコネクタ。
アナログVGAケーブルは自宅に余ってるやつを使いました。
コネクター部を切り刻み
コネクタの皮の部分を
ペンチで
破壊!
コネクタ部分は使いませんが、配線の色とコネクタの関係を知りたいため、根元まで分解します。
樹脂の塊を粉々に砕き
やっと見えました。
太い赤、白、水色のケーブルはそれぞれ3色(R、G、B)に対応。緑の太目の線が束になってますが、これはGNDのようです。
さて、いよいよレッツ!電子工作!!といきたいところでしたが、道具箱があふれちゃったので整理整頓。
やっと体制が整いました。
で、デジタルRGBとアナログRGBの配線はどうつなぐか?
以下のサイトを参考にしました。
ここから入手したこの配線図に基づいて作ります。
が、ここでひとつ困った事態が!
X1側の6ピンコネクタ、左右対称なので上の図が本体のコネクタ側から見た図なのか、それともコネクタを正面から見たときの図なのか、さっぱりわかりません。
てことで、これを引っ張り出してきました。
X1Fの取説です。
これを見ると、本体背面から見たときに右上がGNDになる配置になればいいとわかります。
こういう向きにして見ればいいようです(コネクタの裏側から見てます)。
とわかれば、早速作ります。
まずはVGAケーブルのリード線の皮をむいて
R、G、Bの3本には150Ωの抵抗をつけます。
残り6本ありますが、使うのは2本だけ。
束になってる線はGND用なので、これにもリード線をつけておきます。
Raspberry Piレーダー作ったときに買った収縮チューブで各配線を絶縁しておきます。
さてここからが大変。
コネクタにつないでいくんですが、赤と緑の2色のリード線しかなかったため、線だけ見たらどれがどの線かわかりません。
てことで、1本1本通して
半田付けしていきます。
収縮チューブで皮膜して
DINコネクタの周り部分にGND線をつなげて
枠をつけて
はめます。
ビニールテープを巻いて完成です。
ここでクローゼットの奥に眠る
主役に登場いただきます。
X1Fモデル20の2ドライブ版です。
コネクタをはめて
LCD-8000V用の電源が近くになかったため、モバイルバッテリーを使用。
起動!!!!・・・・したけど・・・!?
画面が出ません。真っ青のまま。
設定に「クロック」というのがあったので、これをいじってみましたがまったく変わらず・・・
やばい・・・失敗か!?
で、もう一度コネクタをチェックしましたが・・・
やはりというか。
V-SYNCとH-SYNCの配線が逆になっておりました!!
そりゃ動くわけないわ。
馬鹿ですねぇ。
気を取り直して、配線をつなぎ変えてもう一度トライ。
今度はしましま模様。でもなんとなく手ごたえあり!!
ここでモニターの設定を「工場出荷時」に戻したらあっさりと
成功!!
X1の起動メニューが映りました。
せっかくなんで、適当なディスクを突っ込んで起動させてみた。
問題なく動作。
めぞん一刻も・・・
動作します。
動画も撮ってみました。
きれいに表示できてるのがわかるかと思います。
うわさどおり、LCD-8000Vで15.6kHzの表示は可能でした。おかげで長年の悲願であったX1Fのモニタ液晶化は成功しました。
うれしくなって、思わず昔のBASICプログラムを堪能してました。
この辺の話はまた次回。
以下、余談です。
実は買ったものの使わなかった部品がいくつかあります。
まずはデジタル8ピンコネクタ。
一見これのメス型に見えますが
大きさがぜんぜん違います!!
形が一緒でも、大きさが違うものがあったんですね、このコネクタ。
結局使えず。
つづいてこちら
一見すると今回使った6ピンDINコネクターに見えますが
これ、8ピンDINコネクタ(左)です。
右の今回使った6ピンと比べると、ピンが2本多い。
てっきり「デジタル8ピン」だからこっちも8ピンだろうと思って買ったら、実はX1のモニター端子は6ピンDINコネクタだったんですよね。
勘違いによって結局使われなくなったコネクタ。注文しなおしたのは言うまでもありません。
なお、X1のデータレコーダー用端子はこの8ピンなので、もしかしたらいつか使うかもしれない・・・ってことで一応残すことに。
他にもこんなものが届きましたが
これは150Ωの抵抗。
今回使ったものと比べると一回り大きいですが、問題なく使えます。
が、これも未使用。
実は注文したもののぜんぜん届かなくて、結局しびれを切らして別のショップで150Ωの抵抗を購入。
どうやら中国から発送してたらしく、届くまでに10日以上かかりました。
てことで、到着したときはすべてが片付いてから。タイミング悪いですねぇ。
このほかA/D変換用チップの”MCP3002”や
ブレッドボード用のジャンパ線(オス-メス、メス-メス)を購入。
これは他の部品のついでに購入。
部品代より送料のほうが高い買い物ばかりだったため、どうせならとついでに要りそうなものを購入した次第です。
MCP3002はRaspberry Piの工作でまた使いそうな予感。
”Raspberry Piレーダー”で使ってる赤外線センサーはまだひとつあまってますし。
何かの用途に使えないか模索中ですが、Raspberry Piで使う限りMCP3002は必須です。
まだ1月だというのにベッ○ーさんの件やS○○P(シャープではありません)の解散騒動やらで騒がしい2016年の幕開けでしたが。
私は私でいきなり電子工作なねたで幕開けの今年。
今年は電子工作にはまりつつありますねぇ。また何か作ってみようかなぁ。
ところで今回登場したX1Fの取説ですが、実は本体用、BASICマニュアルの2冊現存しています。
その裏を見ると
購入日が書いてありました。
昭和61年(1986年)2月13日 でした。
今まで2月14日と言ってましたが、1日ずれてましたね。
私のコンピュータ暦は、この1986年2月13日に購入したX1からスタートです。
あれからもうすぐ30年。
今回の工作で、X1をさらに延命できたのはよかったですねぇ。
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コメント
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おめでとーございます
妙なモニター持ち出すから、もしやとは思ってましたがw
とは言えやはりケーブルは自作になりましたね
お疲れ様でした
投稿: 緋呂々 | 2016年1月18日 (月) 03時04分
こんにちは、緋呂々さん。
案外大変でした、ケーブル自作。やはりそろそろテスターやその他道具が欲しくなりますね。
無事動かなかったらLCD-8000Vが無駄になるところでしたが、いやほんと、よかったです、動いてくれて。
投稿: arkouji | 2016年1月18日 (月) 07時47分
DINコネクタは汎用品なのでそうそう
無くなるコトは無いでしょうね。ただ、
デジタルRGBのコネクタは秋葉原でも
売られてませんから流通在庫だけなのかも
しれません。
と言うか、言ってもらったら秋葉原で
必要なパーツを揃えましたよ(w
抵抗の意味はここにあります
http://www.net.c.dendai.ac.jp/~anada/
モニタや出力側の抵抗値等を計算すると
150Ωを追加する事で電圧が下がる訳です。
デジタルRGBのケーブルを作って
オークションに流せばそこそこ儲かりそうです(w
投稿: mokekyo | 2016年1月18日 (月) 19時28分
こんにちは、mokekyoさん。
おかげさまでなんとかここまでたどり着きました。さすがに今すぐ二つ目を作る余力はないので、オークションは…
抵抗の意味、わかったようなわからないようなというところ。記事中のリンク先にも抵抗の必要性が書かれてましたが、そもそも電圧を下げる理由が?です。すいません。
今でも普通に市販されてる液晶モニターで使えたというのはレトロPCユーザーにとっては朗報かと。あとはキーボードもなんとかしたくなりますね。
投稿: arkouji | 2016年1月19日 (火) 04時56分
モニターの信号についてですが、x1などの四角いコネクタを使っているrgb信号は5vとなっております。
対するアナログrgb、x1だとturboZ以降ですがそちらは0.7vとなります。
単純に繋いだら、モニター側にダメージがあるのは判ると思いますが、結構この辺りはモニター側も考えられていて、0.7v以上でも壊れないようになっていたりしますがすべてではありません。
5vの信号を0.7vに降圧させるのに一番単純な方法が150オームの抵抗を入れることなんですね。
計算結果は先のリンク先参照で(w
これ、実は抵抗を入れる方法はシャープ純正の変換ケーブルでも使われた方法なので、問題ない方法となっております。
投稿: mokekyo | 2016年1月19日 (火) 16時39分
あ、後、DINコネクタはピンの
根元にピン番号が刻印されてますよ。
すんごく小さいのでライトで照らして
見ると判るかと思います、
投稿: mokekyo | 2016年1月19日 (火) 19時42分
こんにちは、mokekyoさん。
なるほど、5Vを0.7Vですか、そういう意味だったんですね。あとはオームの法則ですね。
実は3本目を半田付けするあたりで薄々気づいてました。これ番号ついてるじゃんって。記事には書きませんでしたが、万全を期する意味でもマニュアルの確認は大事かなあということで。
投稿: arkouji | 2016年1月19日 (火) 21時36分
ヒロセの1600シリーズと1300シリーズは間違えて購入する方が後を絶ちませんね…
端子ピッチが全く違います。注意してください。
http://davy.nyacom.net/machines/nec.html
投稿: | 2016年4月16日 (土) 22時51分
X1のデーレコ端子は8pinから中央の1pinを除いた7pinですよ(抜けば使えます)。ちなみに、1〜7pinとシールドを、両端とも同じ番号につなげば完成です。ウチで使えていますので、合っていると思います。
投稿: | 2016年8月29日 (月) 18時30分
初めまして。
この記事を参考にさせて頂き、所有しているX1Gmodel10に液晶ディスプレイを繋いで表示させることができました。ありがとうございました!(o^-^o)
自分の場合は、LCD-8000Vではなく、15.6kHzが表示されるという噂のBenQのBL702AEを購入し、表示させることができました。
ただアスペクト比が5:4なので、若干、縦長に表示されてしまいますが、贅沢は言えませんね。
その点、LCD-8000Vだと4:3なので、CRTと同じように表示されるのではないでしょうか。
後継機種のLCD-8000V2も表示されるのか気になります。
どなたか人柱になって頂けないかなと(笑)
小型で持ち運びしやすいので、予備に購入してもいいかなと思っているのですが。
突然のコメント、失礼しました。
投稿: のぶ | 2016年12月 6日 (火) 23時21分
こんにちは、のぶさん。
おめでとうございます。お役に立てたようで嬉しいです。私もこれ作った際にはなかなかわかりやすい情報がなくて苦労しましたが、動いた時は感動ものでした。
私も後継のLCD-8000V2が気になるところですが、人柱情報がないですねぇ。値段も地味に高いですし、製品情報見ても15kHz対応とは書かれてませんし。ちなみにLCD-8000VHシリーズはダメみたいです。
X1Gは友人が持ってましたね。X1Fまではモニターの下に本体というスタイルから、モニターの横置きという今主流の置き方がデフォになった最初の機種でしたよね。お互い末長く使っていきたいものです、X1シリーズ。
投稿: arkouji | 2016年12月 7日 (水) 05時24分