次世代有人宇宙船オリオンに搭載されてるコンピューターのCPUは12年前のPowerPC
宇宙船や人工衛星といえば最先端の技術の結晶、さぞかしすげえスペックのコンピューターが搭載されてるのかと思いきや、そうではないというお話です。
NASA最新鋭のオリオン、コンピュータは意外と古いんです : ギズモード・ジャパン
先の彗星に着陸した欧州の探査機Rosetta、PhiraeのCPUでもそうですが、宇宙用の機器にはとても最先端とは言いがたいスペックのコンピューターが採用されてることが多いです。
2018年に完成形となり、火星探査まで可能とされるオリオン宇宙船に搭載されるコンピューターのCPUでも、PowerPC 750Xという、iBook G3と同等のものが2基。今のスマホにすらかなわないものだそうで。
なぜ、宇宙船にそんなスペックのものをわざわざ選択するのか!?
理由は単純で、耐久性、耐放射線、耐放熱性といった信頼性を重視しているため。
最近のCPUの高集積度設計は耐放射線という点では弱いようです。新しければいいというものではありません。
宇宙空間で壊れたら修理ができないため致命傷となりかねません。ましてや有人機となれば命に関わる話ですから、なおさら信頼性が求められます。
別に宇宙船のコンピューターは低スペックだと揶揄したいのではなく、宇宙船ほどの最先端のハードウェアでもこの程度のスペックがあれば十分だという事実に注目しているだけです。
高スペックは確かに快適ですが、ややオーバースペックがもてはやされてるような気がしてます。
現在最も低スペックなCPUであるAtomプロセッサーほどの処理能力でも、一般ユーザーが普段やってる作業の大半をこなすことができると思います。
だんだんその事実が知られてきたのか、最近の2万円ほどで買える格安PC人気は異常です。
Raspberry Piがここまでもてはやされてる理由も、あのスペックでもかなり複雑な処理ができるためでしょう。私が大学院生時代に研究室で使ってたFreeBSD搭載マシンよりも高スペックです、ラズパイ。あれがあの頃あったら、一体どれほど数値計算が捗ったことかと思うほどです。
話が脱線しすぎてますが、要は今時のコンピューターというものは2万円くらいの安物でも最新鋭宇宙船以上のスペックだということです。わざわざオーバースペックなものをチョイスしなくても十分であることが多いものです。用途とスペックとを考慮して、無駄な買い物をしないようにしたいものですね。
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