史上初!欧州の探査機が彗星に着陸成功!
はやぶさが小惑星に着陸して試料の回収に成功したニュースからもう数年が経過してますが、今度は欧州の探査機が彗星に着陸したそうです。
彗星探査機 Rosetta から離れた着陸機 Philae、史上初の彗星着陸成功。地表の成分分析などを実施予定 - Engadget Japanese
まずはお祝い申し上げたいですね。成功おめでとうございます!
10年前に出発した彗星探査機”Rosetta”から切り離された着陸機”Philae”が半日がかり(日本時間13日午前0時半頃)で彗星表面に無事着陸したそうです。
逆噴射不能だったり、アンカーが作動してなかったりと数々の問題を克服しての着陸。いやあ、すごいことですね。
おりしも、今月30日に日本でも”はやぶさ2”が打ち上げられます。こちらも成功して欲しいところ。
さて、技術的な話はリンク先におまかせするとして、こちらではちょっと違う視点で。
探査機Rosettaと地球との距離は4億km、光の速さでも20分はかかる距離に離れた探査機を直接操作することはもちろん不可能。当然、自動での着陸となります。
そんな高度な制御をやってのけたくらいですから、さぞかしすごいCPUが使われてるのかと思いきや、これが思いのほか低スペックです。
Welcome Back Rosetta: The Dynex MAS31750 Awakens | The CPU Shack Museum
ここを読むと、Rosettaのコンピューターに使われてるのは、Dynex製のMAS31750という25MHzの16ビットCPUとのこと。
スペック的にどれくらいかは分かりませんが、25MHzというクロック数から見ても正直言って今のスマホはおろか、打ち上げ当時(2004年)でもかなり低いスペックなCPUであることがわかります。
2004年といえばちょうどPentium 4の時代。あの頃私は2.4GHzのPentium 4を買いました。
もっとも打ち上げが10年前でも、製作されたのはさらにさかのぼるはず。このRosettaは1990年代に設計されたそうなので、さらにCPUの世代はさかのぼります。
しかも空気がないため放熱しづらく、しかも放射線など過酷な環境である宇宙空間ゆえに、あまり繊細なCPUを使うわけには行かない事情もあるため、こういうスペックに落ち着いたんでしょう。
ここでは低スペックなことよりも、そんなスペックでもこれだけの仕事をやってのけられたという事実に注目したいですね。
PCどころか、最近はスマホもベンチマーク結果で優劣を決めている時代ですが、正直いってスペック的には今のローエンドでも充分すぎるくらいです。
iPhoneでも、5以降は正直言ってあまりスペックの違いを感じません。性能はどんどん上ってるようですが、通常用途でその向上ぶりを感じることはほとんどなくなりました。
というわけで、浮動小数点演算の速度なんてそんなに速くなくてもいいから、それよりも省電力で長持ちする方向にふって欲しいと思う今日この頃。
こういうアプリを使うなら、この程度でも充分という指標が出てきて欲しいですね。
なんとなく、このニュース見てて思います。
あまり探査機の話とは関係ない〆ですが、そろそろスペックではなく、何をやるのか?このスペックでも何が出来るのか?ということに注目される時代になって欲しいですね。
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