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2014年2月13日 (木)

もしもiPhone 5sを1991年に作っていたら・・・

お値段なんと3億円だとか。しかも、携帯できる大きさにはならなさそうです。

いくらになると思う? もし1991年にiPhone5sを作ってたら【衝撃の価格にスタジオ騒然!】 | TABROID(タブロイド)

それにしても、1991年当時にわざわざ高い&遅いフラッシュメモリーは使わないでしょうから、普通はストレージ部分はHDDで考えた方がいいかもしれません。他にも、カメラセンサーはなかったとか書かれてますが、本当でしょうか?

いろいろ気になったので、1991年でどれくらいiPhoneに迫れるものが作れるか?を私なりに迫ってみたいと思います。

まずCPU。私はMIPSよりFLOPSの方が性能比較がやりやすいため、こちらで検証してみます。

iPhone 5s搭載のA7プロセッサーの理論演算速度は115.2GFLOPS。

しかしLINPACKのベンチマーク(TOP500で使われるベンチマークソフト)アプリで計測すると、iPhone 5sの演算速度は”970MFLOPS”なんだそうな。

Apple iPhone 5s review: Step by step - GSMArena.com

大体1GFLOPSくらいですね。

1991年当時に導入されたスパコンをたどってみると、当時日本原子力研究所というところが核融合プラズマシミュレーション用に購入したIntelの”Paragon”というシステムがあって、これが256ノードで19.2GFLOPSの性能だったそうな。メモリーは1ノード当たり32MBで、トータル8GB。

プラズマ核融合学会誌5月【80‐5】/総合解説2-2 - jspf2004_05-378.pdf

これの20分の1の13ノードで大体iPhone 5s並みの性能です。

価格が分からなかったんですが、このときに宇宙開発事業団などで使う同じようなシステムを4つ購入する予算として30億円くらいだったらしいので(ソースが分からなくなりました、すいません)、一つあたり7億5千万円ほど。

その20分の1くらいの性能となれば大体3750万円ということに。

メモリーがかなり少なくなります(32MB×13=416MB)けど、iPhone 5sと同等演算性能のコンピューターがこれくらいってことで。

では、つづいてカメラ。

リンク先には該当するものがないというようなことが書いてますが、まさに1991年に現在のデジタルスチルカメラの元祖が登場しています。

デジタルカメラの登場

コダックが1991年夏にアメリカで売り出したDSC(デジタルスチルカメラ)はNikon F3のボディに埋め込んだ130万画素のCCDセンサーを搭載したカメラで、カラー版の価格は417万円前後だったそうな。

iPhone 5sのメインカメラの方は800万画素ですが、とりあえずこれが2つついてると考えれば、カメラ部分だけで約800万円です。

つづいて、加速度センサーとジャイロセンサー

加速度センサーそのものは1985年に存在してます。自動車のエアバッグ用衝突検知センサーで、ホンダ レジェンドに搭載。

G-Search "side B" - 加速度センサーのことを気にしてみよう

まあ車に搭載してるくらいですから、価格は高くてもせいぜい数万円程度と考えられます。

ジャイロセンサー、というか、回転式ジャイロそのものは昔からありますが、iPhoneに使えそうな非回転式ジャイロは1980年代くらいから存在してるそうです。

ジャイロセンサ技術: Pointo kaisetsu - Google ブックス

1978年には光ファイバーを使ったものがあるようで。

これもいくらくらいなのかはさっぱりですが、1991年ならせいぜい数万円くらいにはなってるかな?

モニターはやはり当時最も平面度の高いSONYのトリニトロン管が最有力候補となりますが、探してみると1990年に売り出されたKW-3600HDというハイビジョン画質の36インチモニターというのがあります。

Sony Japan | 商品のあゆみ−テレビ

価格は230万円!1125本の走査線だったそうですから、やはりこれこそがiPhoneに相応しいモニターかと。

10年前のハイビジョン放送?? - その他(AV機器) - 教えて!goo

タッチパネルは1974年に既に発明されており、1991年なら銀行のキャッシュコーナーにも使われてました。ただしこのころはまだ感圧式かと思われます。

MS「ハイテクテーブル」のローテクな弱点 - ITmedia ニュース

これも当時でもせいぜい数万あれば買えそうかな?36インチに出来るかどうかは微妙ですが。

余談ですが、この記事に出てくるMS社の”Microsoft Surface”とは、今のSurfaceのことではなく、2007年に作ったSurface PCというものだそうで。

この名前、iPad以前からあったようです。Vistaが動くテーブルPCだとか。

MS、ハイテクテーブル「Surface」を発表 - ITmedia ニュース

これをうまく発展させてれば、iPadのような端末を作ってたのはMS社かも・・・まあこの話は今回はどうでもいいです。

というわけで、1991年当時に作られるiPhone 5sは、いくら安く見積もってもお値段5000万円ほどになろうかと思われます。ただし価格の見積もりはかなり大雑把。

当然これらの部品を組み合わせたシステムを構成するコスト、OSなどのソフトウェア費用もかかるでしょうから、やっぱり3億はかかるのかもしれません。

大きさは、当時のスパコンの13ノード分、一眼レフカメラ2つ、36インチのHDトリニトロンディスプレイにタッチパネル(感圧式)、自動車搭載用のGセンサーが3個(3軸分)に光ファイバー式ジャイロセンサー。

これではどんなに小さくなっても、小型バス並みの大きさじゃないでしょうかねおまけでエンジンがついてきそう。屋外コンセントも必要かと。

Gセンサーがついてても、向きを変えるのは至難の業なので、果たして意味があるのかどうか。

マルチタッチは無理だし、そもそも36インチではタッチする気も起こらないし、何のために作ったのかがわかりません。

1991年当時、AppleはPowerbook 100/140/170を発売。これが当時最先端のモバイル機器です。

1991年からみると、いかに今はハイパワーな端末が簡単に手に入る時代になったことかと思わざるを得ません。

それにしても、未来人はこんな端末使って140文字のメッセージのやり取りや鳥を木材や氷のブロックを積み上げた建物に立てこもるブタを叩きのめすゲームにのめりこんでるんですよね。当時の人が聞いたら発狂しますね、きっと。

アップル 白ロム docomo iPhone5S 64GB ゴールド ME340J/A

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コメント

i486SXが発売され、i80486DXがi486DXって名前が変わった頃なんですね。
そして6月にMS-DOS5.0も発売されてる。
たしか、この頃には4.0以降のMS-DOSやIBM DOSに
日本語処理機能を追加拡張するDOS/Vが開発されてまして
MS-DOS/V4.0ていうのが三様のパソコンかワープロの広告に記載されていた記憶があります。

実際、私は1994年に英語版PC DOS6.1をインストールして続けてDOS/Vインストール
加えてWindows3.1(日本語版)をインストールしたんですから
1991年はこの後のWin95/98へ続く変革の”はしり”の年だったと
今振り返って思い増すねえ。

こんにちは、enuteaさん。

1991年は2年目の浪人生だった時でして、あまりパソコンのことを追っかけてなかった時代です。結構いろいろなものが生まれた年なんですよね。

湾岸戦争やってた時代ですし、そう思うと随分昔なんですよね。そんな時代のスーパーコンピュータ並みの計算機が今やポケットの中です。いい時代になったものです。

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