名古屋まで出張に行ってきました。
目的は「LS-DYNA & JSTANPフォーラム2012」へ参加するため。
JSOL:LS-DYNA & JSTANPフォーラム2012
7月18日、19日の二日間あるんですが、展示や講演会は一日目にあるため、18日のみの出席です。
名古屋キャッスルプラザというところで行われました。
LS-DYNAというのは、自動車の衝突解析などの衝撃シミュレーションでよく使われている解析ソフト。
中身はこのLS-DYNAの活用事例がほとんど。
ただ、基調講演に「シミュレーション解析の品質」をテーマにした講演がありまして。
そこで出てきたのは「福島第一原発」の話。
ここにかかわる”シミュレーション”の話は2つ。
ひとつは、2008年に9m級の津波を予測したシミュレーション結果。
もうひとつはSPEEDIという放射性物質拡散シミュレーションのシステム。
ぶっちゃけ、この2つがまったく生かされなかったというのが今回の大事故における大きな教訓のひとつです。
事故調査を進めると浮かび上がってきたのは「シミュレーションの軽視」という風潮。
私も感じてることですが、シミュレーション結果を提示してもなかなか信用してもらえないことがあります。
実際の現象はばらつきといった不確定要因により結果が変わりやすいため、シミュレーション結果がずばり実際の現象と一致することはほとんどありません。
でもこれがシミュレーション結果への信頼性を落としているというのが実態です。
かなりの精度で予測可能にはなってきてるんですが、変位量がたった2~3mmずれただけで予測はずれだとさけぶ短絡的な人が多すぎて、いまいち信頼を勝ち取れない。
今回の事故の件では、かなりの精度で予測ができており、どちらもきちんと運用されていれば事故発生や拡大を防げたかもしれないということがわかってます。
まあ実験結果もないのにいきなり9mの津波が来るから防波堤建てろといわれても信じたくなくなる気持ちはわからなくもないですが、結果は15mのが来てしまいました。
で、この講演では、こうしたシミュレーション用プログラムや結果に対して品質保証の基準を示し、信頼性を保障するという活動が必要になってきたという話でした。
そんな重いテーマもありましたが、私のお目当てはこちら。
それは展示会コーナーの
ハード!!
ハード!!
です。
一枚目のはNVIDIA Tesla2070の2枚挿しマシンで、粒子法の計算をリアルタイムで行ってるデモ。
2枚目のは16コア、最大512MBメモリ搭載可能なワークステーション。
どいつもこいつもIntel Sandy BridgeコアのXeon搭載です。
LS-DYNAがGPGPU対応したと聞いて、とあるハードウェア担当の方に伺ったのですが。
GPUに対応してるのはLS-DYNAの「陰解法」のみ。
私が使っている「陽解法」のほうは未対応だそうで、ちょっとがっかり。
でももしかしたらXeon Phiに対応して出てくるかもしれないという話をチラッと聞けました。
(Xeon Phiについてはこちらを参照)
でも既にワークステーションレベルのマシンで16コアなら、これで小規模の解析なら流せるなぁ・・・などとぶつぶつ言いながら会場を後に。
講演会の後は立食パーティへ参加。食いまくってきました。
本日の戦利品です。
ワークステーション、ソルバー、GPUのパンフにまぎれてAKB48なクリアファイルが混じってますね。
ハードウェア・フェチな私にとってはなんとも有意義な一日でした。
ところで、私がIIJmioに乗り換えて初めてXiのエリア内にどっぷりつかってきたわけですが。
ベンチマークしてもこの数字。普通の3G並みです。
まあ、そもそもiPhoneはLTE対応機種じゃないので、当たり前ですが。
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