EeePC 1000H-Xにネットブック向けLinux「Moblin」インストール
今、ネットブック向け軽量Linuxで「Moblin」というのが開発されているそうです。
ネットブック向けというだけあって動作が軽いのが特徴のようで、アルファ版が配布されているとのことです。
Engadget Japanese:ネットブック向け軽量Linux OS Moblin Coreアルファ版リリース
動画もEngadget Japanese:動画:ネットブック向け軽量OS Moblin アルファ版ツアーに公開されており、見た感じ確かに軽そう(説明はオールイングリッシュです、ヒアリングにいいですね)。
ただ、アルファ版というだけあって、かなり「とりあえず」品のようです。
早速ダウンロードしました。Test Drive Moblinで「MOBLIN LIVE IMAGE for Netbook」をクリックすると落とせます。他にもKVM IMAGE、VMWARE IMAGEなど、仮想マシン用イメージもあるようです。
サイズは280MB程度。Ubuntuなどと比べると3分の1程度。恐ろしく小さいですね。
Liveイメージというだけあって、CD-Rからそのまま立ち上げて試行できます。ここではEeePC 1000H-X本体にインストールしました。
しかしやはりアルファ版、かなりインストールが大変でした。いや、インストールそのものは簡単ですが、UbuntuなどでやったSDHCカードへのインストールはできません。起動中に止まってしまいます。おかげで3回くらいやり直しました。
HDD、SSDに入れるしかないんですが、たとえば2つに分けたパーティションに入れるということができませんでした。
しょうがないので、Windows 7の入った160GB HDDに換装してインストールすることにしました。
インストールそのものはものの数分で終了。というか、280MBのイメージをコピーしているだけ、にしか見えませんでした。私の知る限り、いまどきのOSで最もインストール時間が短いOSじゃないでしょうか。
再起動すると、20秒ほどで起動。早いです。
この壁紙、会社にあるLinux端末に入っているのと同じものです。なんか親近感を覚えますね。
それにしてもさすがアルファ版だけあって、ほとんどアプリケーションらしきものは入っていません。Ubuntuのように、インターネット経由で入手する手段も見つかりません。
たとえば、スタートメニューに相当するところから、「Office」を見るとこんな感じです。
Officeというわりには3つしか出てきません。いわゆるOpen Officeのようなものではないですね。
ところで「Dates」、「Tasks」が予定表と仕事管理表(Palm的にはToDo)だというのはわかりますが、「Contacts」って何?
・・・と思って開いてみるとこんな画面。個人情報のデータベースのようです。
ついでにいうと、この画像、ウィンドウバーをつまんでをドラッグしているところです。どこかのOSのように半透明になっています。
あとはFireFoxが入っているくらい。無線LANが使えないので、有線LANでつなぐとネットサーフィンができます。が、このブログを表示するとこんな風に。
なんか文字化けの仕方が独特です。要するに日本語がサポートされていません、ということです。
じゃあ、せめて何かプログラムでも作って使うという用途くらいはできないかと、ターミナルを開いて「g77」「gcc」と打ち込んでみましたが、そんなコマンドはねえと突っ返されます。
/binをのぞいてみると、かなり基本的なコマンドしかなさそうです。gawkはありますが・・・せめてgccくらいは入れてもよかったんでは?
アルファ版ということで、ほんとに動作確認程度。これをインストールして使うのはかなりつらいですね。
とはいえ、確かに軽量なLinuxですから、今後に期待ですね。
それにしてもこれを入れるのに160GB HDDを全部ささげてしまいましたが・・・
後でLive CDとしてBootして使ってみると、機能に違いがないことが判明。元々ないないづくしなので、動作速度もほとんど変わらず。「Office」メニューに「Contacts」、「Dates」、「Tasks」3つしかないところまでまったく同じ。
つまり、わざわざインストールするまでもなかったということです。
Moblinを試してみたい方は、CD-Rから起動して使ってみることをお勧めします。
ちなみに動作が確認されているのはEeePCの他はAspire one、Inspiron Mini 9などAtom N270プロセッサ搭載のネットブック。ちなみにうちの4G-Xでは起動しませんでした。
本題から外れますが、そういえば今日はEeePC S101Hと1002HAの発売日。すでにJoshinが週末限定で安売りしています。
たとえばこのEeePC 1002HAは49,990円と5万円を切っています。売れていないのかなあ・・・(ステータスは「お取り寄せ」ですが)
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私も試してみました。
アルファー版ってのは初めてですがイメージをつかむだけって印象でしょうかね。
こりゃLinuxベースってかLinuxですな。
無駄な演出が無い分サクサク動く好印象です。
頑張ってOSでぼったくる商売から脱出してほしいものです。
投稿: アンビンバンコ | 2009年2月 7日 (土) 20時57分
こんにちは、アンビンバンコさん。
HPCの分野ではLinuxの方が圧倒的なシェアを誇っていますから、PCでも逆転は可能でしょうね。このMoblin、今後に期待ですね。
HPCでLinuxがもてはやされる理由は、高速で安定性が高いため。なにせ24時間動きっぱなしが前提のマシンですから。また64bitが当たり前なので、16GBメモリでもOK。
驚いたことに、あちらの世界ではLinuxのほうが高いそうです。Windowsの方が相当ダンピングしているらしいですが、だめなものはだめなようです。
投稿: arkouji | 2009年2月 7日 (土) 22時22分
どうも。Atomマシンは持ってませんが、VMware用のイメージがあったもんでちょっと遊んでみました。
Fedoraと同じgpk-applicationも使えますし、とりあえずgccも動くようにはなります。
それよりもなによりも、起動がめちゃめちゃ早いですね、コレ。
106キーボードを使えるようにがんばってます。
投稿: せ。 | 2009年2月 8日 (日) 19時30分
こんにちは、せ。さん。
gcc使えますか。いいことをききました。また試してみます。
とはいえ、いま1000H-Xはトラブル中。再インストールが一段落したらトライしてみます。
投稿: arkouji | 2009年2月 9日 (月) 00時06分