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2009年1月26日 (月)

ネットブックは普通のノートPCとなるか

私にとってはいまさら感のある記事ですが、とうとう雑誌系でもこんな記事を書かざるを得ない時代になったんだなあ、というものです。

PC online:ミニノートが「普通のノート」になる日

もう「普通のノート」になる日は過ぎていますが(笑)、スポンサー様の手前、書きづらい記事だったんでしょうね。

このブログでも散々紹介したとおり、ネットブック(EeePC)で年賀状もかけますし、地デジフルセグチューナーも動作します。ビデオ編集もやりました。特にブログには出していませんが、ExcelやPowerPointのプレゼンもできます。

いまどきネットを見るということ自体、相当なスペックを要求するので、ネットだけ見られるノートPCなんてあるわけないです。

この記事でも書かれているとおり、いまどきのネットブックは160GBものHDDがついています。正直相当数の動画ファイルでも持たない限り、この容量があればたいてい大丈夫です。iTunesでiPodと接続して使うことも十分可能です。

ただ、日本のメーカーが「不可能」にしたがっていただけです。

ハイスペックのPCの需要がまったくないわけではありませんが、Core2Duoくらいの性能でもいらないという人のほうがむしろ多いのではないでしょうか。実際、私の周りでネットブックを買った人の多くがメインPCとして購入し、特に不満もなく使っています。(この記事では”20%”と言っていますが・・・)

むしろ「安いのに速い!」と驚いている人のほうが多いくらいです。

私がこのブログで繰り返し書いているのが、これまでのパソコンの販売のやり方が「軽自動車しかいらない人にフェラーリを売りつける」ようなものだということです。ネットブックが売れている理由は、必要な性能を備えたPCが、一般庶民にとって正常な価格で売られるようになったから売れているだけに過ぎないんです。

まだネットブックの値段は下がるだろうと思います。万人にとって、5万円という価格は決して安いとはいいがたいです。

かつて50万円ほどした電卓が、今や100円ショップで売られる時代です。この電卓の価格競争の中で日本企業の技術力が培われたといわれています。

しかしネットブック戦争では、日本の企業は今ひとつ振るいませんね。現実を見ようとしない発言ばかり目立って、衰退の一途です。

かつてLibrettoを出した東○ですら、今やネットブック市場では見る影もありません。

現実を直視して、真っ向から勝負をかける姿勢が必要なんでしょうね。SonyのVAIO Pは日本メーカーにしては珍しく、ネットブックに真っ向勝負をかけた製品に思えます。Vistaというのが残念ですが・・・

私は自動車業界に身をおくものの一人ですが、実は自動車の世界でも”EeePC”に匹敵するものが存在します。

まだ発売されていないようですが・・・インド タタ社の”Nano”という車です。予定価格は10万ルピー(約28万円)!!

http://tatanano.inservices.tatamotors.com/tatamotors/

ワイパーは一本、エアコンはなし、黒バンパーで33馬力の非力なエンジン、サイドミラーは片方のみ。日本の法規は通りそうにありませんが、途上国では十分つかえる車です。これが出てくれば多くの自動車メーカーにとって十分脅威となりうる車です。

しかし、びっくりしたのはこの車の生産に日本企業が絡んでいること。聞いたところによると、デンソーがワイパーとオプション用のエアコンを供給するんだそうです。

相当価格を引き下げられているんでしょうが、あえてその企画に飛び込んだ理由が「いずれ低価格車が主流になるから」というようなことをいっていたと思います。

どこかの日本のPCメーカーに聞かせてやりたい台詞ですね。

パソコン市場全体がネットブック一色になるとはいいませんが、今後シェアを伸ばしていくでしょうね。普通のPCからの乗換え組みも増えるでしょうし、初めて買うパソコンとして選択する人も増えると思われます。

しかし、残念ながらまだまだネットブックは(というか、パソコンそのものは)初心者に優しいとはいいがたいところがあります。

私のブログでは、その辺がフォローできるといいなあと思っています。

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Eee PC・ネットブック」カテゴリの記事

コメント

こんにちは、arkoujiさん。

1.ネットブック
 自転車が家族に一台の時代から一人一台の
 時代になったように、PCも一家に二台、三台と
 所有できるような環境が出来るといいと思い
 ます。

2.tataと日本の自動車部品メーカー
 tataのNANOには矢崎部品もかなり
 部品を供給しているそうですよ。

 tataのNANO、SUZUKIのMRワゴンに
 ちょっとヘッドライトが似ていますね。

こんにちは、souさん。
他にも日本メーカーが関わっているとは聞きましたが、やはりいたんですね。
私がNanoをはじめてみたときは、三菱のコルトとi(アイ)をちゃんぽんにしたように見えました。なので、最初これは三菱車かと思っていましたが、さすがに違いましたね。
なかなか市場に出てきませんが(工場立地でもめていたんでしたっけ?)、楽しみですね。

はじめまして、”くろいひと”と名乗っています。

先月中頃にココのブログに出会い、迷っていたEeePC1000H-X を購入しました。
以前使用していたノートPC(NEC LaVie M LM 500/3 CPU:PenⅢ 1GHz、Memry:512(256+256)MB、HDD:30GB:4800rpm(多分)→120GB5400rpmへ換装済み)が母親の元へ行った為、代替のノートPCを…と考えていた訳です。

数年前のノートPCとEeePCを比較しても仕方が無いですが、小生の場合、ノートPCとしてEeePCで必要十分過ぎると思えます。でも、それは小生がEeePCに対して”出来る事”と”出来ない事”(”必要ない事”、”必要だが性能的に厳しい事”)を取捨選択しているからかなぁと思います。

ユーザー及びメーカーがPCに対して過剰な性能を要求しすぎているとも思えるのですが。

ところで、本記事を読んでいて、
「軽自動車しかいらない人にフェラーリを売りつける」
と言う文句が
先日読んだネット記事に通じるものがあるので、(勝手に…って、良いのか?)リンクしてみます。
http://event.media.yahoo.co.jp/nikkeibp/20090121-00000000-nkbp-bus_all.html
↑(2009年1月21日付 nikkei BP net on Yahoo!ニュース 『小型ノートPC、ついに3万円台に突入』(平林 久和=ゲームアナリスト))
その通りだと思いますし、だとすれば国内メーカーのネットブック(及びノートPC)に対する先の展望が暗くなるのですが…(購買者側としては低価格で購入できるのはありがたいく、一ユーザーの立場としてはPCの普及に繋がるので良いと思いますが)
ご感想お願い致します。

こんにちは、くろいひとさん。
リンク情報、ありがとうございます。すばらしい記事ですね。なんか私の主張と通じるところが多分にあります。これ、ブログのネタにしてもよろしいですか?
このアナリストの方がおっしゃるとおり、はたから見ていて日本のメーカーは確かに20万円PCありきですすめていますね。特にVistaが出てから10万円パソコンはソーテックしか出ていないときがありました。
ユーザーの多くが20万円のパソコンなんて求めてもいないのに、メーカーが勝手に主流と決め付けて押し付けてきた、と思います。ネットブックにより、そのメーカーの思惑が崩れてしまったんでしょうね。
まさにこの記事はその点を突いています。
台湾の個人のパワーがすごい、という部分も理解できます。逆に言うと、日本メーカーは個人の力が発揮できない、つまり大企業病になってしまっているということですね。
上にも書いたとおり、私は自動車産業にいますが、やはり自動車メーカーも大企業病になっている感があります。
ただ自動車産業の救いは、軽自動車のような安い車も出さないと成り立たない状況に置かれていた、ということでしょう。でも世の中は軽自動車以上の格安車を求めている状況がありますので、今後これに自動車メーカーが答えられるかが課題になるでしょう。
少なくともメーカーはともかく、ユーザーにとってはやっと自分たちの求める商品が出る時代になったということですね。たしかに価格競争が激化しそうですが、このままパソコン市場が冷え込んでいくことを考えたら、メーカーにとっても悪いことではないと思います。

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