IntelのSLC SSDベンチマーク結果
ちょっと前にIntelからSLC SSDが発売されました。MLC版でもかなり高速なSSD(お値段も高価な80GBで8万円)でしたが、さすがSLC 強烈に速いです。
PC Watch:IntelのSLC搭載SSD「X25-E Extreme SATA SSD」を試す~リード/ライトとも200MB/sオーバーの超高速
こちらは32GBで79,780円。私のEeePC 1000H-X用に買った32GB SSDよりも9倍強の値段。1000H-XとこのSSDをあわせた値段より高いです。
高いだけあって、速度はシーケンシャル リード、ライト共に200MB/sオーバー。強烈に速いです。
ただ、確かに速いドライブですが、果たして買うに値するのか?
つまり、高速SSDを何に使うかというビジョンがあるかどうか、です。
昔、1万回転のHDDを買って自慢げに話す友人がいましたが、ベンチを取るとたいした速度が出なくて不思議がっていました。何のことはなくて、ただ単に数千円の安物のSCSIインターフェースを使っていたからでした。
自慢すること自体は、目的として悪いわけではありません。ただ、そのHDDを使って何をするか?というビジョンがなければ単なる笑いものです。自慢したいのなら、ちゃんと性能を生かせるハードウェアをそろえるよう調べるべきですし、人がうらやむほどのすごい処理をして見せなければいけません。
私がSSDに変えた理由は、やはりEeePC本体をよく動かすので、振動に脆弱なHDDでは不安だったからです。容量も20GBもあれば十分でしたし、値段も安くなりましたしね。
これはSSDに限らずいえることですが、パソコン雑誌はどうも性能の高さだけを基準にすすめる傾向があります。Core2Duoだからいい、メモリは2GBでVista搭載だから安心、なんて書きます。
でも、年賀状かいてネットサーフィンするのが中心ならこの機種がおすすめ、なんて書いているのはごく少数です。つまり、ユーザーがこんな使い方をしたい、というビジョンに答えている雑誌なんてほとんどないんです。
1994年3月号のMac Powerという雑誌で、いろいろな職種の人のMac活用法を紹介していました。中には当時でもすでに化石のようなMac 512k(メモリが512KBしかないのでこんな名前です)をシンセサイザー制御に使っている人の話も出てきて、性能よりいかに使いこなしているか、という内容の記事が目を引きました。中にはすごい性能の人もいましたが、大半は中の下くらいの機種ばかり。これを読んで、Macがかっこいいと思い私は一時Macユーザーになっていました。
昨今いきなりの不景気で、私の会社でも昼休みにパソコンの電源を落とせといわれるほどのこのご時世(おかげで昼休みにネットサーフィンできません)、無駄なお金を使わないためにも、まずはビジョンをもつことをおすすめします。
というわけで、上海問屋のSSDも宣伝しておきます(笑)。なんと、7,999円(税込、送料別)になっています。私の買った値段より1000円安い。
ちなみに、いまうちのEeePC 1000H-XはSSDから、元の160GB HDDをつけています。その理由はまた明日・・・。(壊れたわけではありませんよ)
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arkoujiさん、こんばんは。
「何のために、が重要」、まさにそう思います。
仕事でお客さんと話をしていてもそこが欠けて
いて、結局その人のためにならないことがよく
あります。
ところで、またHDDにもどした理由、かなり
気になります!
投稿: sou | 2008年11月29日 (土) 01時03分
こんにちは、souさん。
HDDに戻した理由、お分かりいただけたでしょうか?
まあ一時的に戻しているだけで、すぐにSSDに換えるつもりです。
Netbookを買うにせよ、高いモバイルPCを買うにせよ、目的にかなっているかということを忘れていると無駄な買い物になってしまいます。ただそれだけですね。
その無駄のない買い物をしないために情報収集しているのに、思ったような情報が得られないでは意味がないですからね。このブログも、こうした原点を忘れないように書くようにしていきます。
投稿: arkouji | 2008年11月29日 (土) 15時25分
こんにちは、arkoujiさん。
HDDにもどした理由、よくわかりました。
Windows7を試しに入れることでWindows7の
正式発売まで待とうと思えたことは、まさしく
「むだな買い物はしたくない」という目的に
合致していますね!
このブログを読んでいてまた読みたいと思う
理由は、原点が貫かれているところに
魅力があるから、と再認識できました。
投稿: sou | 2008年11月29日 (土) 15時40分
こんにちは、souさん。
Windows 7まで待ちますが、もし値段が高かったり、移行に際して変な条件があったりしたら考えます。
XPのときに、2000を持っている人はXP Proのアップデート版しか変えないという条件がありました。これで私はXPへの移行が遅くなりました。Vistaからは2000しかもっていなくても、HomeもUltimateでも選べるようになりましたが。
またぜひお越しください。なるべく毎日更新できるよう、がんばります。
投稿: arkouji | 2008年11月29日 (土) 18時35分
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CrystalDiskMark 3.0 x64 (C) 2007-2010 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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* MB/s = 1,000,000 bytes/sec [SATA/300 = 300,000,000 bytes/sec]
Sequential Read : 251.819 MB/s
Sequential Write : 252.730 MB/s
Random Read 512KB : 51.317 MB/s
Random Write 512KB : 96.611 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 0.941 MB/s [ 229.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 3.034 MB/s [ 740.7 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 4.879 MB/s [ 1191.2 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 4.668 MB/s [ 1139.7 IOPS]
Test : 1000 MB [E: 0.0% (0.1/558.9 GB)] (x3)
Date : 2010/05/19 0:04:20
OS : Windows Vista Ultimate Edition SP2 [6.0 Build 6002] (x64)
一万回転のHDDを二個使えばそんな馬鹿高いSSDをわざわざ使う必要はありません。
コストは二つ購入しても4万もしません。
ゆえにSSDはコストパフォーマンスに全く優れていないわけです。
ちなみに容量はRAID0で558Gです。性能・容量両立している点からしても今そんなものに飛びつく理由は全くないですね。
記事自体が古いようでうすが、2010年の現在でもこれは変わりはしませんね。
ちなみに最新の1万回転はこれよりも更に高速なので、これでRAIDを組めばSSDに使う費用で軽くお釣りがきます。
投稿: 通行人 | 2010年5月20日 (木) 09時33分
こんにちは、通行人さん。
確かに1万回転のHDDのRAIDなら容量・速度の両立が可能です。
ただし、いくつか欠点があります。
ひとつは、きちんと冷却してやらないとかなり高温になること。
知人で1万回転のHDDを使っている人がいましたが、ケース内温度が70度まで上がったそうです。
モーターなどの機械部分は10度上がれば2倍寿命がちぢむそうですから、油断しているとすぐ故障してしまいます。実際その知人は半年でだめにしました。
熱もすごいですが、消費電力もすごいですね。冷却用にファンを追加するとさらにそれを上昇させてしまいます。静音性とも背反します。
今のところ、SSDは速度が速い、というより、耐振動性や省電力性が高いことが大きなメリットとされてるんじゃないでしょうか。ノートPCだと持ち歩く際の衝撃や、バッテリ駆動時間の関係でSSDのメリットを大きく受けます。
このIntelのSSDはまさにノートPC用向けですね。
なお、かなり特殊用途ですが、PCIeのSSDあたりは700MB/s出るものもあります。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20090725/etc_fusionio.html
これでRAIDを組んでGB/s程度の速度を出させている製品もあるようです。容量ではなく、あくまでもアクセス速度が必要な計算サーバー用途に利用されているようです。
投稿: arkouji | 2010年5月20日 (木) 12時49分