EeePCと逆の世界2
前回は地球シミュレータでしたが、今回は小さめのスケールの話、がんばれば?一般人でも手の届く範囲の話題です。
・爆発研究所 http://www.bakuhatsu.jp/
最初に、ここの名前が面白いので載せてみました。一見するとテロリストの集団かと思われがちですが、まじめな会社です。
名前の由来は爆発解析といった流体解析に端を発しているようです。最近の計算機事情は、昔のようにスーパーコンピュータだのベクトル計算機だのといったコストのかかるCPUを使うのではなく、性能が上がってきたPC用のCPU(といっても、AMD Opteronや、Intel Xeonといったちょっと高めのCPU)を用いた並列計算機(PCクラスタ)が一般的です。
この会社では、見る限り普段の業務用パソコンを必要に応じて並列計算機にしてしまうシステムも手がけているようで、解析専用に並列計算機をいれるのはちょっと・・・という企業向けの需要を見込んでいるようです。
Windows XP、VistaやLinuxには64Bit用と32Bit用の2種類があります。ここ会社のマシンは64Bit OSのみをのせていますが、これには理由があって、流体解析といった大掛かりな計算処理は大容量のメモリを必要とします。32Bit OSでは割り振れるアドレスの関係でせいぜい上限4GBを扱うのが精一杯ですが、64Bitだと2TB(だったかな?)の、今現在では無限といえるほどのメモリを扱うことができます。並列につなぐからといっても、いまどき1CPUあたり4GB程度では足りない時代になっています。
32Bitと64Bit OSの違いはこれだけではありませんが、64Bit化のもっとも大きな恩恵はこのメモリ上限を取り払えることです。なのでVistaの64Bitを買っても4GB以上のメモリを使うほどのアプリケーションを使わない限り、恩恵はないといってもいいすぎではありません。
大手メーカーでももちろん並列計算機を販売しています。
・NEC PCサーバ
http://www.express.nec.co.jp/pcserver/index.html
・日本HP - HPC(High Performance Computing)ソリューション
http://h50146.www5.hp.com/solutions/hpc/overview.html
・Cray Japan Inc.
http://www.cray.com/global_pages/japan01.html
Crayといえば、かつてはスパコンの代名詞みたいなところでしたが、最近はPCクラスタ(AMD Opteron)のメーカーとして有名です。
大手メーカーのPCクラスタの特徴は、並列計算機ながら比較的小さいこと(普通のパソコンを並べるのではなく、ラックに引き出し型のPCがぎっしりおさめられている)、各ノード(パソコン)間の通信速度が早いこと(ハードウエア、ソフトウエア両面でチューニング)などがあげられます。その代わり高いですが、レクサスLSを買うくらいのお金でもそれなりのものが買えます。最も、解析ソフトもLS並はかかりますが。
ちなみに昔ながらのスパコンも売られています。
・NEC SXシリーズ
http://www.nec.co.jp/hpc/sx9/index.html
このSX-8、SX-9あたりがもうスーパーコンピュータと呼べる唯一の機種になりつつあります。いわゆるベクトル計算機というやつです。地球シミュレータのリニューアル機にも使われる予定です。
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