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2009年11月19日 (木)

フラッシュメモリの仕組み

USBメモリやSSDといったフラッシュメモリの仕組みをわかりやすく説明した記事が日経PC onlineにありました。紹介しておきます。

日経PC online:なぜ消えるのか、劣化するのか USBメモリは10年もつか

フラッシュメモリっていうのは、なんか半導体の中に電子をためるものが並んでいるんだという認識でしかなかったですが、どうやって電子を閉じ込めているのか、電子の出し入れはどうやっているのか、ということはまるで知りませんでした。

この記事によると、絶縁体で囲まれた浮遊ゲートと呼ばれるものに強い電圧(20V)をかけると電子が入り込み、電子を閉じ込めるというのがフラッシュメモリの記録方法なんだとか。

なんで電圧をかけると電子が絶縁体を通り抜けるのか?というのは、トンネル効果を利用しているそうで、電圧をかけるほど電子の通り抜ける確率が増加するため、閉じ込められる電子の量が増加するそうです。

トンネル効果というのはなんぞや?ですが、たとえば、大量の人がベルリンの壁めがけて走っていくと全員ノックダウンしてしまいますが、これが原子・電子の大きさの世界ではこのうち何人かが通り抜けてしまう、という現象が起こります。これをトンネル効果と呼んでますね。

大学の量子力学の授業では、このトンネル効果の起こる確率をあらわす数式なんかが出てきたりして非常に頭の痛い思いをしたことがあります。ベルリンの壁にぶつかるよりダメージが大きかったような(笑)

まあそれはともかく、こうして電子を閉じ込めて、どうやってそれを検知するのかと思いきや、読み込み時は弱い電圧(5V程度)をかけて、この浮遊ゲートを流れる電流値を読み取るんだとか。

電子の量に応じて流れる電流値が変わるため、この違いからそのセル(浮遊ゲート)に記録があるかないかを読み取るんだそうな。

単純に”ある”か”ない”かの違いを見る(つまり一個のセルで0と1の区別しかしない)ものを”SLC”、電流値をもうすこし厳密に読み取り、数段階の記録として読み取るものを”MLC”とよんでますが・・・これは以前記事に書いたような。

問題は、その浮遊ゲートを囲む絶縁体が何度か電圧をかけていくうちに劣化して、そのセルは使い物にならなくなるという現象が起こってしまうこと。これがフラッシュメモリの寿命なんだそうで。

また、電圧のかかっていない状態でも、低い確率とはいえ電子がトンネル効果で飛び出していってるため、長時間放置すると記録が消えてしまうんだとか。つまりフラッシュメモリは長期保存に向かないんだそうで。

SSDを使っておられる方は、一度この記事をじっくり読んだほうがいいですね。勉強になります。

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コメント

おはようございます。

 FlashROMというか、EEPROMが組込系に広まってきて、アマチュア(下は小中学生)まで組込みマイコンの敷居が下がってきたのが1997年頃からだと思います。
それまでは石英ガラス窓のある紫外線消去ROM(UV-EPROM)がよく使われていました。自動車業界にコンピュータ化の波が押し寄せたのも、マスクROMではなく、試行錯誤可能なEPROMのお陰なのでしょう。

時代が進んで、電気的に消去可能なROMのEEPROM(NOR)が登場して、容量を増大したFlashROM(NAND)になり、小規模コンピュータはFlash一色になりました。

 SSDとは言え結局EEPROMの集合体ですが、書き込めるROM=PROM(UV-EPROM,EEPROMも)の裏技として、メモリチップにX線を照射し続けると浮遊(フローティング)ゲートから電荷が抜けるそうです。PROMはデータを消去する手段がありませんが、パッケージを透過するX線なら紫外線の代わりにセルへ届くという訳ですね。ちなみに、UV-EPROMは天気の良い屋外に置いても消去できました^^;。


もしかしたらSSDもX線に長時間暴露しておくとデータ完全消去できるかもしれません。大学で、部活の先生の研究室にX線応力測定装置があったので、試して見たかったです。

こんにちは、Akiraさん。

X線にフラッシュメモリを曝露すると消去されちゃうんですか。X船じゃないですが、ガンマ線たっぷりな原発中心部などには持っていけないですね。

私のいた学科がそっち系の学科だったため、ある研究室には”バンデグラーフ粒子加速器”なんていう静電気と放射線を放出しまくる装置をもっているところがありましたが、その周辺の制御用パソコンはPC-8801Mk.IIとPC-9801VM2でした。当時ですら化石マシンなのに、やはりこういう苛酷な環境には古典的なマシンしか向かないんでしょうか。

わけわかめ

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